5 (2/2) ―家出初日
※ R18です。ご注意ください。
「うふふふ。お仕置きが必要ね」
「お、お仕置き……」
ジュライアーツはピクリと肩を震わすとマリエッタを仰ぎ見る。
「ひ、ひどいことしないよね……。ぼ、僕お風呂に入って……」
ソロリと逃げようとするジュライアーツの手を、マリエッタはがっしりと掴む。
ビクビクと怯えたように身体を震わせたジュライアーツは、逃げるどころか、身動きさえ取れなくなる。
ただ、オドオドとマリエッタを見るだけだ。
「うふふふ。脱ぎなさい」
「え?」
「早く、ここで脱ぎなさい」
「マ、マリちゃん」
「何度も言わせないで。そんな臭い服は脱ぎなさい」
「う、うん」
マリエッタから手を離してもらったジュライアーツは、ベッドの横に立つとノロノロと服を脱ぎだした。
「あの、マリちゃん」
「何やってるの、早く脱ぎなさい」
「脱いだよ……」
「全部よ。全部。まだ下着を脱いでないじゃない」
「だ、だって恥ずかしい……」
「アーツ」
「う、うん。判った……」
頬を染め、羞恥をこらえながらジュライアーツはマリエッタの前で全裸になっていく。
スラリとした裸体がマリエッタの前に晒される。
若く美しい身体だ。マリエッタの失くした瑞々しい若さがそこにある。
「こっちにいらっしゃい」
「うん……」
おずおずとベッドの上、マリエッタの横へとジュライアーツは這うようにして近づいてくる。
「さぁ、どうしようかしら」
マリエッタは美しく微笑むと、自分が寝るために髪をゆるく束ねていた髪紐をスルリと解いた。
「え、マリちゃん……」
全裸のジュライアーツを自分の横へと倒すと、マリエッタはそのままジュライアーツをバンザイさせ、両手を手首で縛り上げた。
そして身動きのとれないジュライアーツの上に馬乗りに乗り上げる。
「やだっ。マリちゃん、縛るなんて酷いよ。外してよ、マリちゃん」
「うふふ。お仕置きの始まりよ。さあ、どうしようかしら。ねえ、アーツ。キスしてほしい?」
「うんっ、マリちゃんキスして。キスしてほしい」
ジュライアーツが、勢い込んでマリエッタに答える。
頬を染め、まるで美少女のようだ。
「じゃあ、しない」
「なんでっ、マリちゃんイジワル」
「だって、お仕置きだもの」
マリエッタは楽しそうに、ウフフと嗤うと、いきなりジュライアーツの左の乳頭をギュッと摘まんだ。
「きゃうっ!マリちゃん」
マリエッタはそのまま乳頭をグリグリと弄ぶ。
そして、ジュライアーツが自分の顔を見ているのを確認しながら、左はそのままに、今度は右の乳頭へと唇を寄せる。
「あああ、だめマリちゃん。おかしくなるから、おかしくなっちゃうからダメっ!」
「うるさいわねぇ、あらあらこんなに乳頭が固くなって、男の子なのに恥ずかしいわよ」
「いやぁ、マリちゃん見ないで」
真っ赤になり、固くなった乳頭を少し強く噛むと、ジュライアーツはマリエッタの下で身体を跳ねさせる。
そのままマリエッタはジュライアーツの身体をまさぐっていく。
「マリちゃん。あっ、あんっ。もう、触って。マリちゃん触って」
ジュライアーツは、もじもじと下半身をマリエッタに擦り付けるように動かす。
「どうしようかしら?」
マリエッタは夫自身に手を伸ばし、先端を強く摘まんでみせる。
「ああっあっ!!」
望んでいた刺激とはいえ、少し強すぎた。ジュライアーツはそのままマリエッタの手に白濁を吐き出してしまった。
「えっ。ちょっとやだ、アーツ早いわよ」
「だっ、だってマリちゃんが……」
「えっ、私のせい?」
「マリちゃんがお仕置きだって言うし……」
マリエッタが顔を覗き込むと、頬を染め、目を潤ませ、ワクワクした表情をしているジュライアーツがいた。
(喜んでる。こいつ喜んでやがる。お仕置きになってないじゃん)
「あー……。しょうがないか」
マリエッタはジュライアーツの両手を拘束している紐をするりと解くと、そのまま少し固くなっている夫自身の根元に結びつけた。
「いやっ、マリちゃん。それ嫌っ。そんなにしたらいけなくなっちゃう。マリちゃん取って。とってぇっ」
「えー、お仕置きって言ってるじゃない。それに早いのが私のせいなら、早くいかないよう私がなんとかするべきでしょう」
マリエッタがニンマリと嗤う。
縛られた夫自身をツンツンと突いてみる。
なんだかんだと言っている割には、固いままだ。
せっかくだからと、チロリと先端を舐める。
「ああっっ」
男性にしては、高い声が響く。
「なんだか楽しい」
気分が乗って来たマリエッタは、夫自身を熱心に舐めだす。
勿論、一緒に玉もヤワヤワと揉んであげる。
「もう駄目。もう駄目だからぁあ。マリちゃん、イカせてぇ、お願いぃ」
「えー」
せっかく楽しく舐めてるのに。マリエッタから不満の声が漏れる。
ジュライアーツの紫色の瞳に、だんだんと大粒の涙が浮かびあがってくる。
「ひどいマリちゃん……。うぐっ、ひぐっ」
(ヤベッ。本気で泣きが入った!)
ジュライアーツは、すぐ泣く。泣くとうっとうしいし、めんどくさい。
そのめんどくささを十分身を持って知っているマリエッタは、すぐにジュライアーツのお仕置きを止める。
「あー、はいはい。で、どうして欲しいの」
「ぐすっ。ひぐっ。あのね、あのね、まだキスしてない。キスしてほしいの。それにマリちゃんも脱いで。僕だけ裸は恥ずかしいし。それにね……」
(注文多いな。それに紐は外さんのかい)
マリエッタは夜着を一気に脱ぐとベットの下へとポイと投げ捨てる。
美しい裸体がジュライアーツの前に晒される。
女官や侍女達の努力によりマリエッタの肌にはシミ一つない。
「マリちゃん綺麗……」
ジュライアーツは、ほれぼれと言葉を零し、ゆっくりと指をマリエッタの肌に伸ばす。
ジュライアーツの言葉に嘘は無い。本心から言っているのが判る。判るからこそマリエッタは辛い。
どんなに努力していても、どうしても胸は垂れてきているし、肌のハリは無くなってきているから。
「もう、黙りなさい」
マリエッタはジュライアーツに口づけるとそのまま夫自身へと手を伸ばす。
夫自身はすでに固く張りつめ、滴を零している。マリエッタは自分から腰をあげ、自分の中に夫自身を迎え入れる。
「ああっ、マリちゃんっ。あんっ」
ぐちゅぐちゅと湿った音が耳を打つ。マリエッタはだんだんと腰の動きを激しくしていく。
ジュライアーツも両手でマリエッタの腰を掴み、突き上げるような動きを繰り返す。
何度も自分の最奥を突かれ、マリエッタも限界が近づいてきた。
「とって、とってマリちゃん紐をとって。早くっ」
マリエッタが夫自身から紐を一気にほどくと、すぐにジュライアーツがマリエッタの最奥へと白濁を叩きつける。
「ああぁぁっ」
どちらかは判らない声が響く。
マリエッタはそのまま眠りへと落ちて行った。